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公開日:2023.04.11 / 最終更新日:2024.08.27
採用動画の制作費用・料金と抑えておきたいポイントを解説
採用サイトを制作するうえで、動画コンテンツを取り入れる企業が増えています。企業ブランディングが高まるような動画や、採用につながる動画を制作するためには、どのように制作すればよいか、検討されている企業も多いことでしょう。
さまざまな企業の事例をご紹介しながら、採用動画制作の費用やポイントなども合わせて解説していきます。
目次
1.採用動画に期待できる効果やメリット
採用動画を用いることで期待できる効果や、メリットについて解説します。
参照:株式会社プルークス「22卒を対象にした就活生の採用動画視聴に関する調査リリース」
・言葉では伝わりづらい情報を伝えられる
採用動画を取り入れることで、言葉では伝わりづらい情報を伝えられます。スマホ利用率の上昇により、就活時において企業の情報検索にも、スマホは欠かせないものとなっています。「採用動画をどこで見たか」の質問に対し、企業説明会が74%、次いで企業のホームページが69%、そして56%の学生がYouTubeでの採用動画を視聴しています。このことから採用動画が、企業と学生との有効なコンテンツになっていることがわかります。
・応募者の志望度を上げられる
就活生の採用動画視聴による志望度が上がったと回答する学生は約7割、採用動画があったほうがよいと回答する学生は約9割にも及びます。「志望度が変わらなかった・下がった」と回答した学生よりも、「採用動画があることに対してよい」と感じている学生が大多数でした。
・採用のミスマッチが防げる
動画は、テキストやイラストよりも視覚や聴覚からの情報によって記憶に残りやすく、企業のイメージをより明確に伝えられます。企業について正しく理解が深められなければ、ミスマッチの可能性もでてきます。
とくに就活時にスマホ利用時間で回答が最も多かったのは、1〜2時間以上という回答が約3割です。学生にとって身近にあるスマホで見られる動画制作をおこなえば、企業について正確な情報を発信でき、ミスマッチの防止へとつなげられます。
2.採用動画の種類とは
採用動画はなにを紹介したいか、なにを伝えたいかによって制作する内容が異なります。採用動画の主な種類をご紹介します。
①ブランディング動画
ブランディング動画は、企業のブランドイメージや、企業サービスのコンセプト、求める人物像が伝わるように表現された動画です。企業のイメージや知名度が上がるメリットもあります。
②代表挨拶・社員インタビュー動画
企業代表がビジョンなどについて語ったり、社員が仕事のポイントや将来の目標などについて話したりするインタビュー形式の動画です。新入社員やベテラン社員、さまざまな部署の社員にインタビューして、実際に働く人の生の声を聞くことで、求職者にとって入社後のイメージがつかみやすく、安心感につながる動画です。
求める人物像や必要とされるスキルなどが明確となり、求める人物像からの応募にもつながりやすいメリットがあります。
③職種紹介・オフィス紹介動画
職種ごとに一日の作業の流れや具体的な仕事の進め方などを紹介すると、求職者にとって自分がやりたい仕事内容か、適正がありそうかなど判断しやすい情報となります。またオフィスを紹介することで、働く環境を具体的に視聴でき、打ち合わせや休憩スペースなどのようすなどの雰囲気にも触れられます。職種内容や働く環境は、求職者にとっても大切な情報となるため、動画制作によって企業への信頼度が増す効果につながるでしょう。
④説明会動画
説明会動画は、もっとも一般的な採用動画といえます。企業情報やビジョン、職業紹介や募集要項の説明などをまとめた動画です。対面でおこなう企業説明会のように、テキストや写真、データなどを用意して、資料を用いながら総合的に企業について説明をおこなう内容です。企業ブランディングのようなメッセージ性や、社員インタビューや職種・オフィス紹介のようなリアリティさには欠けますが、企業にとって大切な概要やデータなどの詳細まで伝えられる内容となります。企業にすでに興味があり、さらに詳しく知りたいといった求職者向けの動画になるでしょう。
また、最近ではインタラクティブ動画形式の説明会動画も増えてきているようです。会社説明会のインタラクティブ動画を作成しておけば、会社説明会を何度も行う必要がなくなるため採用部門の業務効率化にも役立つでしょう。
3.制作の流れとポイント
採用動画を魅力的に制作するだけではなく、学生や転職者に強くアピールできるようにおさえておきたいポイントをご紹介します。
・ターゲットを明確にする
採用動画を制作する前に、自社で採用したい人物像をイメージして明確にします。ターゲットを明確にできれば、採用動画に必要な情報を精査して制作ができます。学生向けなのか、中途採用向けなのかの違いでも、紹介内容は異なるはずです。求める人物像があやふやな場合、アピールにつながらず応募者とのミスマッチにつながる要因ともなるため、制作の前にきっちりと決めておきましょう。
・動画の目的や種類を決める
採用動画を制作するうえで、まずなにを目的とするのか、ゴールに向かって進めていくことがポイントです。そして目的を果たすため、最適な動画の種類を決めます。
「応募率を上げたいのであれば、PR動画を制作する」「ミスマッチを防ぎたいのであれば、求める人物像を明確に訴求できるような内容にする」「自社への理解を深めてもらいたいのであれば、会社紹介に特化した内容にする」など、目的を明確にします。動画に取り入れる内容には、企業紹介や社員インタビュー、オフィス環境の紹介など多数の構成があるため、何が効果的か検討し動画の種類を決めていきます。
・制作方法を決める
採用動画は自社で制作する方法や、制作会社に依頼する方法があります。動画制作には企画から撮影、編集といった工程が必要です。未経験者でも、編集がしやすい無料のツールなどもあるため、自社制作もケースによっては可能となり、費用を抑えるといったメリットもあります。プロにお願いする場合には、採用サイトの制作と一環として請け負ってくれる制作会社に依頼するか、採用動画だけの制作であれば、動画に強い制作会社に依頼することも検討します。動画内容のディレクションや完成度のクオリティを求めるのであれば、制作会社に依頼するほうがおすすめです。
・活用方法を決める
採用動画が完成すれば、どのように活用したいかを検討します。企業説明会や採用サイトにアップする、公式アカウントでのSNS配信やYouTubeチャンネルの開設など、情報発信の方法は多様化しています。競合他社との優位性にたつためにも、学生や求職者にニーズのある配信方法を取り入れる必要があります。また事前に活用方法を決めておくことで、動画のファイル形式や時間、容量なども調整が可能となります。アップする方法が異なれば、最適な完成形も異なるため、制作会社にも活用方法を伝える必要があるのです。
4.採用動画制作会社の選び方
採用動画は企業の魅力を伝える重要なツールです。そのため、動画制作会社選びは非常に重要です。ここでは、適切な制作会社を選ぶための3つの重要なポイントに焦点を当てています。
各社の提供するサービスは多岐にわたりますが、そのぶんクオリティには差が生まれます。効果的な採用動画を作成するためには、これらのポイントを念頭に置くことが肝心です。
・実績の豊富さ
優れた映像制作会社の選定において、制作実績は重要な判断基準です。豊富な動画制作実績は、その会社の技術と経験を物語ります。
多くの会社がウェブサイトで実績を公開していますので、これらを参考に、特に自社の求める動画スタイルに適した実績を持つ会社を選ぶことが大切です。
・運用サポートの有無
動画制作だけでなく、その後の運用サポートの充実度も重要です。単に素晴らしい動画を制作するだけでなく、その動画を最大限に活用する戦略が必要です。
適切な掲載場所の提案や拡散戦略の策定など、動画の運用計画を提供する会社を選ぶことで、採用動画の効果を最大限に引き出すことができます。
・制作プロセスの詳しい説明
動画制作は複数のステップを経て行われます。実際のプロセスを詳しく説明してくれる映像制作会社でなければ、コストや品質の適正性を判断することが困難です。
制作会社が提供するサービス範囲、各ステップでの作業内容、料金体系が明確であることは、信頼できる制作会社選びの重要な要素です。
5.採用動画の費用相場
・低予算: 30万円〜100万円
予算が限られた範囲でも、クリエイティビティを駆使すれば、印象深い作品を生み出すことは十分可能です。
例えば、動きのあるオープニング映像や、心に響く社員のインタビュー、1日の業務の流れを捉えた映像など、視聴者を引きつける要素を取り入れることができます。
多くの制作会社が提供するパッケージプランも活用できます。
<注意点>
インタビューや長時間の撮影、編集へのこだわりが必要な場合は、予算を超える可能性があります。事前にしっかりと打ち合わせを行うことが重要です。
・中予算: 100万円〜300万円
この価格帯では、より幅広い内容の制作が可能になります。
オープニングから社員インタビュー、イメージ映像の取り込みまで、さまざまなアプローチで企業のストーリーを動画に落とし込むことができます。
企業説明会などで深い理解を促すためには、この程度の充実した内容が不可欠です。
パッケージプランではカスタマイズに限界があるため、ユニークな動画を制作したい場合は、この価格帯で検討を始めるのがいいでしょう。
・高予算: 300万円以上
この予算帯では、ご希望に応じて柔軟な見積もりと制作が可能です。
ほぼオーダーメイドに近い自由度で制作できるため、企業独自のイメージやメッセージを映像に反映させることができます。
企業説明会だけでなく、PR動画としても活躍する動画の制作が可能です。
<注意点>
オーダーメイドな企画を行うぶん、具体的な目的やメッセージが定まっていない場合、予想以上のコストがかかる可能性があります。そのため、予算と目的を明確にし、制作会社との綿密な調整が推奨されます。
【費用の内訳】
・企画構成費用: 5万円〜20万円
・プロデューサー費用 (1日撮影): 10万円〜20万円
・ディレクター費用 (1日撮影): 10万円〜20万円
・撮影費用 (1日撮影): 5万円〜100万円
・オフライン編集: 10万円〜50万円
・オンライン編集: 5万円〜50万円
・ナレーション: 5万円
・BGM: 5万円〜15万円
6.採用動画の費用を安く抑えるコツ
・撮影が必要な部分を削る
動画の制作費を大きく左右するのが撮影の規模と時間です。撮影が必要なシーンを厳選し、他の部分は写真や既存の素材、アニメーションなどを活用することで、撮影コストを大幅に削減できます。例えば、ナレーションとテキスト、シンプルなグラフィックを組み合わせた映像であれば、撮影を最小限に抑えつつ、視聴者に伝えたいメッセージを効果的に届けることができます。
・自社で出演者を用意する
外部の俳優やモデルを起用すると、費用が大幅に増加します。そこで、自社の社員を出演者として起用することで、コストを削減できます。実際に働いている社員の姿を見せることは、企業のリアルな雰囲気を伝えるのに非常に効果的です。社員インタビューや日常の業務風景を撮影するだけでも、求職者にとっては十分に魅力的なコンテンツとなります。
7.採用動画制作で注意するポイント
・採用ターゲットを明確にする
採用動画を制作する際、最初に取り組むべきは「誰に向けた動画か」を明確にすることです。ターゲットが不明確なまま動画を作成すると、メッセージがぼやけ、求職者に響かない内容になる可能性があります。ターゲットを具体的に定め、その層に最もアピールできる要素を動画の中に組み込むことで、視聴者に強い印象を与え、応募への動機づけが可能になります。
・企業の強みを絞る
採用動画で伝えたいメッセージが多すぎると、視聴者にインパクトを与えるのが難しくなります。企業の強みを数点に絞り、それを効果的に伝えることが重要です。例えば、技術力、働きやすさ、キャリアパスなど、ターゲット層に最も響く要素を中心に据えたメッセージを構築し、他社との差別化を図りましょう。強みを明確にすることで、視聴者に自社の魅力がしっかりと伝わります。
・事前の打ち合わせで追加撮影がないようにする
撮影時に不足が発覚し、追加撮影が必要になると、時間や費用がかさむリスクがあります。これを防ぐためには、事前の打ち合わせで動画のコンセプトやシナリオ、撮影内容を細部まで確認しておくことが重要です。撮影当日に「想定外」がないように、必要なシーンや素材をリストアップし、全員が認識を共有することで、効率的な撮影が実現します。
8.参考にしたい採用動画事例5選
採用動画制作の参考となる事例をご紹介します。それぞれオリジナリティのある工夫した内容になっています。
・企業の価値観やカルチャーが伝わる採用動画
企業の価値観やカルチャーが伝わる内容です。代表のビジョン、それを実現させるために必要な人物像を伝える経営層、各部門の社員によるエピソードによって構成されており、企業の求める人物像、実際に働く社員のイメージが伝わる動画です。
・仕事のやりがいが伝わる採用動画
一人ひとりの実際の経験談や仕事に対しての想いや、これからのビジョンなどを語った、それぞれオリジナルのエピソード内容をまとめた動画になっています。
・若手社員の成長が伝わる採用動画
若手社員をメインに、周囲にかかわる上司や先輩社員へのインタビューによって、入社後のイメージがつきやすい内容になっています。
・メッセージが印象的な採用動画
企業のコンセプトが冒頭にあるメッセージ性が高い動画です。コンセプトを理解し重要視することは、社員に必要な資質であることが伝わる内容になっています。
・社内の雰囲気や現場の様子をイメージできる採用動画
各部署の現場の雰囲気をリアルにイメージできる社員のインタビュー動画です。1日の仕事の流れや周囲の社員とのつながりもわかる内容になっており、一人の社員に密着するドキュメンタリー性のある動画です。
9.まとめ
採用サイトでの動画活用は、求職者にとって企業への信頼度や安心感の向上につながる有効なコンテンツです。しかし、テキストでも伝えられるような内容の読み上げでは、ありきたりになり求職者へのメッセージ性は薄れてしまいます。ターゲットや動画の目的を明確にしたうえで、制作や活用方法を決めて、ターゲット層に刺さるような内容になれば、採用活動の有効なコンテンツになり得るでしょう。
執筆者:株式会社ゴマシオカンパニー 代表取締役 山崎準也
ゴマシオカンパニーは、採用広報支援を目的としたクリエイティブを得意とする企画制作オフィスです。この分野で20年以上実績を積み上げてきた代表を中心に、様々な分野のクリエイティブを得意とするスタッフが、日々アイデアを出し合い、お客さまの採用課題解決に尽力しています。
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